一様圧縮作用下でのImbricationおよびデコルマの形成解析

水平圧縮を受ける地盤内に発生する変動地形として,共役なすべりに挟まれたブロックが隆起する「pop-up」,平行な衝上断層群である「imbrication」,水平断層である「デコルマ」の形成過程をGEOASIAによる弾塑性変形解析で再現した.

Case1

一相系超過圧密地盤を水平圧縮すると,底面を摩擦なしとしたPop-upの発生が解かれた。

Case2

底面に一様圧縮場を与えた場合ではimbrication(piggyback型:新しい衝上断層が古い衝上断層の下盤側で形成されてゆく衝上順序)の形成過程が解かれた.

Case3

右端での側面摩擦を考慮した場合では,上盤側で衝上断層が進展するOverstep型の衝上順序となり,その発生間隔も異なるなど,imbricationの様相が境界条件に応じて大きく異なることを確認した.

Case4

材料を半固結堆積岩とした二相系解析では,模型中央においてデコルマが発生して領域Iが剥ぎ取られ,その後,最初のデコルマの下盤側で二本目のすべりを生じ,領域Iの底に領域IIが付加される様子が解かれた.また,デコルマ面上での正の過剰間隙水圧や変形の局所化に伴う地震動の発生も解かれた.