本震による不飽和土層の飽和化に起因した余震時液状化被害拡大メカニズムの解明

東日本大震災では千葉県内の埋立地において,本震の29分後に大きな余震が襲い,余震時に液状化被害が拡大したことが報告されている.これを念頭に,空気~水~土骨格(三相系)連成有限変形解析により,砂地盤(層厚20m,表面から2mが不飽和域)に地震動を入力した.動画は本震中,本震直後~余震直前および余震中の飽和度、平均骨格応力の状態をそれぞれ示す.本震時に地下水位が上昇し,高飽和度領域で平均骨格応力が低くなる.余震が起こると地下水位がさらに上昇して,これに伴い平均骨格応力がさらに低下,つまり液状化被害が拡大する.このような地震中・地震後の地下水位変動現象は,弾塑性構成式を搭載した三相系連成有限変形解析を用いれば表現可能である.

余震時液状化被害拡大メカニズムの解明